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羽毛のあるティラノサウルスの動画と解説

ページ公開日:2016年4月3日

羽毛のあるティラノサウルス

 このページは、当サイト「ティラノサウルス」の続きになります。
 結果として、「羽毛恐竜の歴史」にもなっています。

カウディプテリクスの画像(撮影場所:特別展「スペイン 奇跡の恐竜たち」)

羽毛恐竜「カウディプテリクス」
撮影場所:特別展 スペイン 奇跡の恐竜たち
撮影者:当サイトスタッフ/2015年

羽毛恐竜の歴史

羽毛のあるティラノサウルスの復元イメージはまちまちで、わずかに羽毛をもつ程度のものから、もこもこな羽毛におおわれた「巨大なカラーひよこ」のようなものまであります。

当サイトでは、羽毛恐竜の歴史を振り返ることによって、ティラノサウルスの羽毛について検証したいと思います。

初めて確認された羽毛恐竜は、1996年に中国・遼寧省(りょうねいしょう)で発見された「シノサウロプテリクス」になります。

シノサウロプテリクス
分類:竜盤目 / 獣脚類 / コエルロサウルス類 / コンプソグナトゥス科
体長:約1メートル

レッサーパンダのような色合いですが、羽毛部分には発色に必要なメラニン色素が確認されているので、羽毛は「モノクロ」ではなく、「カラー」だったということになります。


シノサウロプテリクス以降、多くの羽毛恐竜が発見されていますが、主に体長数十センチ~2メートルほどの「獣脚類の小型恐竜」でした。

そのことは、「体温が下がりやすい小型獣脚類だけが、保温のために羽毛をもっていた」「逆に、体温が下がりにくい大型獣脚類にとっては、熱放散の妨げになるので羽毛はなかった」と考えることにつながります。

2012年に新属新種として記載された「ユウティラヌス」は、獣脚類の大型恐竜でありながら、羽毛の痕跡が確認されました。
羽毛は小型獣脚類だけの特徴と思われていただけに、「衝撃の発見」ということになります。

ユウティラヌス・フアリ(羽のある暴君の意味)
分類:竜盤目 / 獣脚類 / ティラノサウルス上科 / ユウティラヌス属
体長:約9メートル(体重:約1400キロ)
化石産出地:中国・遼寧省

ユウティラヌスはティラノサウルス類であるということから、「ティラノサウルスにも羽毛があったのではないか?」という想像につながりますが、誤解を招きやすい言葉があります。

「ティラノサウルス類」という言葉は、ティラノサウルス科だけを指すのではなく、ティラノサウルス上科を指すということです。


上科(じょうか)とは、複数の科をまとめたグループになります。
身近な例でいうと、ヒト上科はヒト科とテナガザル科になりますが、ヒト科にテナガザルは含まれません。
なぜなら、同じ科に分類されるほどの近縁関係ではないからです。

同様にティラノサウルス上科の場合、ティラノサウルス科(ティラノサウルス、タルボサウルスなど)とティラノサウルスの仲間たちということになります。
仲間たちはティラノサウルスとの類似性をもつものの、ティラノサウルス科に分類されるほどの近縁関係ではなく、原始的または祖先的なティラノサウルス類ということになります。


ヒト上科の話にもどりますが、テナガザルのような長大な体毛がヒト科にはあるかというと、チンパンジー、ゴリラ、オランウータンにはありますが、ヒトにはありません。

同様に、ユウティラヌスのような羽毛をティラノサウルスがもっていたかというと、研究者の間でも意見の分かれるところですが、肯定派が増える傾向ではあるようです。

後頭部から尾の先までと、太ももに羽毛をもった姿で復元されることが多いようです。
あるいは、「幼体のティラノサウルスだけが羽毛をもち、成体のティラノサウルスには羽毛はなかった」と考える研究者も多くいます。

角竜類にも羽毛?

本文では黄色でマーキングしていますが、ここまで書いた羽毛恐竜はすべて竜盤目 / 獣脚類になります。

ところが、獣脚類とは分類の異なる鳥盤目 / 角竜類のプシッタコサウルスにも、尾に羽毛の痕跡をもつ化石が発見されています。

参考書籍・参考サイト

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世界最大・恐竜王国2012の動く羽毛ティラノサウルス
Uploaded by dtmkancho

伝言版の画像

ティラノサウルスの復元

ティラノサウルスの研究が進むとともに、復元イメージも変化しています。

ティラノサウルスの画像(撮影場所:海洋堂フィギュアミュージアム黒壁 龍遊館)
ティラノサウルス
撮影場所:海洋堂フィギュアミュージアム黒壁 龍遊館
撮影者:当サイトスタッフ/2015年

1993年の映画「ジュラシック・パーク」世代の人たちにとってのティラノサウルスは、上の画像のようなイメージになるかと思います。

体色に変化をつけているのが、京都市青少年科学センターのティラノサウルスです。動画は当サイト「ティラノサウルス」にあります。

ティラノサウルスの画像(撮影場所:京都市青少年科学センター)
ティラノサウルス
撮影場所:京都市青少年科学センター
撮影者:当サイトスタッフ/2015年

体色に変化をつけている理由について、同センターに書かれていました。

京都市青少年科学センターより引用。

動物は眼の中に色を感じるもの(色視物質)を持っています。

中でも、鮮やかな色や模様を持つ魚類や両生類、ハチュウ類は3~4種類の色視物質があり、微妙な色の違いを見分ける能力があります。

恐竜がどのような体色をしていたかは化石を調べてもわかりませんが、ハチュウ類の仲間であることから、鮮やかな体色や特徴的な模様をもつものもいたと考えられます。

羽毛のあるティラノサウルスの画像
羽毛のあるティラノサウルス
出典:裏辺研究所

上の画像は、羽毛のあるティラノサウルスです。

「ジュラシック・パーク」世代の人たちにとっては、「えっ?」という感じになるのでしょうが、最近の研究での復元イメージになるようです。

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