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サーベルタイガー(スミロドン)の動画と解説

ページ公開日:2016年4月3日

サーベルタイガー

最長28センチにも達するサーベルのような犬歯をもつ、大型ネコ科動物。

総称としての「サーベルタイガー」

サーベルタイガーとは、マカイロドゥス亜科に分類される3族の総称であり、別名「剣歯虎」とも呼ばれます。
3族とは「メタイルルス族」「スミロドン族」「ホモテリウム族」になります。


総称としての「サーベルタイガー」のなかで、よく知られているのが「スミロドン」や「マカイロドゥス」などになります。

特にスミロドンが有名であり、サーベルタイガーの代名詞的な存在でもあります。
スミロ(ナイフ)とドン(歯)で、ナイフの歯を意味します。

スミロドン属

スミロドン族は「スミロドン属」「パラマカイロドゥス属」「メガンテレオン属」の3つに分類されます。
さらに、スミロドン属には下記の3種が分類されます。

なお、①②③の順番は、スミロドンの進化の順であると同時に、大型化していった順でもあります。
また、北アメリカから南アメリカへと進出していったプロセスでもあります。

生息年代:約250万年前 - 約50万年前
生息地:北アメリカ - 南アメリカ北部
体重:約100キロ

スミロドン属のなかでは最小種であり、最古の種でもあります。
この種を起源として、下記の2種に進化していったと考えられています。

犬歯:最長18センチ
生息年代:約160万年前 - 約1万年前
生息地:北アメリカ - 南アメリカ西部

体長:約1.8メートル
体重:160キロ - 280キロ

犬歯:最長28センチ
生息年代:約100万年前 - 約1万年前
生息地:南アメリカ

体長:約2.3メートル
体重:220キロ - 400キロ

ラ・ブレア・タール・ピット

スミロドンの化石産出地として有名な場所が、アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルス市内にあるタールピットです。
ブレアはタールを意味し、この一帯には100以上のタールピットがあります。

 タールピット:天然のアスファルトの池のこと。
 防腐作用があるので、池に落ちた古生物の化石が多数産出されている。


トップ画像はマンモスをめぐって争っていたスミロドンとダイアウルフが、タールピットで身動きがとれなくなっていく様子になります。

画像の説明には「Smilodon californicu」と書いていますが、S.ファタリスを指します。

研究者によっては、S.ファタリスを北アメリカのS.californicuと、南アメリカ西部のS.neogaeusの2種に分類しています。
その場合、スミロドン属は4種に分類されるということになります。

スミロドンの牙(犬歯)

S.ファタリスの犬歯は最長18センチ、S.ポプラトールは最長28センチにも達します。
現生動物と比較するなら、ライオンでさえ7~8センチ程度ですので、スミロドンの犬歯は比較にならないほどの長さです。

ライオンの牙の画像(撮影場所:京都市動物園)

ライオンの牙
撮影場所:京都市動物園
撮影者:当サイトスタッフ/2015年

その長い牙を武器にして、スミロドンは獲物となるマンモスメガテリウム、バイソンなどを襲っていましたが、牙の使い方については意見の分かれるところです。


① 突き刺す
スミロドンのあごは最大で120度まで開いたと推定されています。
大きく口を開けてかみつけば、長い牙は厚い皮膚を貫き、血管にまで達するので、獲物は出血死します。


② 切り裂く
アメリカ、オハイオ大学の研究によれば、スミロドンのあごの力は弱かったとしています。

また、ニューヨーク州立博物館などで構成する研究チームは、折れた牙の化石があまり見つかっていないことを挙げています。
長い牙を突き刺した状態で獲物に抵抗されれば、牙が折れてしまう可能性があるからです。

そのようなことから、長い牙で獲物の喉や腹を切り裂き、弱るのを待つ形式の狩りをしていたのではないかと主張しています。

参考書籍・参考サイト

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【神戸大恐竜博】動く!剣歯虎『サーベルタイガー』
Uploaded by Seiji N.

伝言版の画像

スミロドン・ファタリス

「スミロドンはマンモスを襲う!」というイメージをもつ人にとってのスミロドンは、下図のS.ファタリスになります。

マンモスの生息地はユーラシア大陸北部、日本、北アメリカなどであり、S.ポプラトールの生息する南アメリカには、マンモスはいなかったと考えられています。

スミロドン・ファタリスの画像(撮影場所:海洋堂フィギュアミュージアム黒壁 龍遊館)
スミロドン・ファタリス
撮影場所:海洋堂フィギュアミュージアム黒壁 龍遊館
撮影者:当サイトスタッフ/2015年

上図のタイトルには「スミロドンの最期」としか書いていませんでしたが、牙の長さや下記のような解説文が書かれていたことから、S.ファタリスだと推測します。

海洋堂フィギュアミュージアム黒壁 龍遊館より引用。

アメリカのタール(原油)の中で大量の骨が発掘されています。

スミロドン・ポプラトール

スミロドン・ポプラトールの画像(出典:ウィキメディア・コモンズ - Wikimedia Commons)
スミロドン・ポプラトール
File:Smilodon Populator1.JPG - Wikimedia Commons
Author:Tiberio

「スミロドンの牙は28センチにも達する!」というイメージをもつ人にとってのスミロドンは、上図のS.ポプラトールになります。

S.ポプラトールはスミロドン属の最終進化形であり、最大種でもあります。
体長:2.3メートル
肩高:1.2メートル
体重:約220キロ - 400キロ

マンモスのいない南アメリカに生息していたS.ポプラトールの獲物のひとつが、下図のメガテリウムでした。

メガテリウムの画像(撮影場所:海洋堂フィギュアミュージアム黒壁 龍遊館)
メガテリウム
撮影場所:海洋堂フィギュアミュージアム黒壁 龍遊館
撮影者:当サイトスタッフ/2015年

メガテリウムの体長は6~8メートル。鋭いかぎ爪をもっており、容易な相手ではありません。

マンモスを襲うS.ファタリスにしろ、メガテリウムを襲うS.ポプラトールにしろ、集団で狩りをおこなっていたと考えられています。

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