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ヒグマの動画と解説

ページ公開日:2016年4月3日

ヒグマ

分類:哺乳類 / ネコ目 / クマ科 / クマ属 / ヒグマ
分布域:日本、ヨーロッパ、中近東、中国、北アメリカなど

食性:雑食(果実、芽、哺乳類、魚類など)
ツキノワグマよりも肉食の傾向が強くなっています。

ホッキョクグマとヒグマの画像(出典:フリッカー | Flickr - Photo Sharing!)

ホッキョクグマ(左)とヒグマ(右)
Title:R4000554 | Flickr - Photo Sharing!
Uploaded by knakajp

体長:オス2.5メートル - 3メートル
メス1.8メートル - 2.5メートル

体重:オス250キロ - 500キロ
メス100キロ - 300キロ

上の画像のように、ヒグマとホッキョクグマの高さは同程度であり、体長では上記の2種がクマ科最大となります。
また、日本の陸上動物としては体長、体重ともにヒグマが最大種となります。

ヒグマの亜種

研究者によって分類は異なりますが、最小単位では下記の4亜種になります。
なお、下記の体長および体重はすべてオスのデータになります。


①コディアックヒグマ(アラスカヒグマ)
体長:1.8 - 3メートル、体重360 - 635キロ。
ヒグマの最大亜種であり、最大級では体重800 - 1000キロ以上にも達します。

②グリズリー(アメリカヒグマ)
体長:1.6 - 3メートル、体重180 - 360キロ。
最大級では体重500キロ以上にも達します。

③エゾヒグマ
体長:1.6 - 2.5メートル、体重150 - 250キロ。
日本の北海道だけに生息するヒグマの亜種。
最大級では体重520キロ(2007年、えりも町)という記録があります。

④ヨーロッパヒグマ
体長:1.2 - 2.1メートル、体重135 - 250キロ。
最大級では体長2.5メートル、体重481キロという記録があります。


上記の丸数字は亜種の大きさの順ですが、分布域の寒さの順でもあります。
ドイツの生物学者クリスティアン・ベルクマンは「恒温動物は同じ種なら、寒冷な地域に生息するものほど大きい。」とし、その好例がヒグマやトラだとしています。

上記の提唱を「ベルクマンの法則」と呼びますが、詳しくは「アムールトラ」のなかで書いています。

日本のヒグマ「エゾヒグマ」

日本の北海道には、ヒグマの亜種である「エゾヒグマ」が生息しており、分布域は下図のようになります。
生息数は1万600頭(2012年度)で、最大と最小の平均値のため、プラスマイナス6700頭の誤差が生じるようです。

エゾヒグマの分布図の画像(作成:古代から現代の動物園)

エゾヒグマの分布図(簡易ver.)
元地図:世界地図・世界の国旗
クマの画像:いらすとや
作成:当サイトスタッフ/2015年

エゾヒグマの分布域は道庁所在地の札幌市にも迫っていますが、実際のところはどうなのでしょうか?
人口190万人を超える政令指定都市の札幌にも、エゾヒグマは出没するのでしょうか?


実は、札幌市では「ヒグマ出没情報」が公開されていて、これを見ると毎月のように目撃情報やフン、爪跡、足跡などの確認情報が寄せられています。
市街地や山間部だけではなく、市の中央に位置する行政区の「札幌市中央区」からも、出没情報が寄せられています。

もちろん、「札幌の街にはエゾヒグマが出没する!」というような、誤解を招く誇張をする気はまったくありませんが、「エゾヒグマが出没する可能性のある大都市」ということにはなるのかもしれません。

エゾヒグマの脅威

北海道のエゾヒグマと、本州以南のツキノワグマ。
結果的にはどちらも人身被害を及ぼしていますが、この両者には大きく異なる点があります。
それはエゾヒグマのほうが肉食の傾向が強いことです。

つまり、一部のエゾヒグマは人を食糧目的として襲うことがあり、過去には死者7名を出した「三毛別羆事件(さんけべつひぐまじけん)、1915年」や、死者3名を出した「福岡大学ワンダーフォーゲル同好会羆襲撃事件、1970年」などが発生しています。

100年前や50年前の事件であり、現代とは時代背景が違うと思われるかもしれませんが、野生動物であるエゾヒグマの本質が変わることはありません。
過去の事件が再現される恐れは、現在でも続いているとみるべきだと思います。

一方、ツキノワグマも死者を出す事件を起こしていますが、不意に人と出会ったりした際の排除のための攻撃の結果であり、人を食糧目的として襲うことはないとされています。

エゾヒグマによる人身被害

下表は「H27年度におけるクマ類による人身被害について [速報値]」のデータを引用しています。

平成20年
(2008年)
被害件数:3 / 被害人数:6
平成21年
(2009年)
被害件数:2 / 被害人数:2
平成22年
(2010年)
被害件数:3 / 被害人数:3
平成23年
(2011年)
被害件数:2 / 被害人数:3
平成24年
(2012年)
被害件数:0 / 被害人数:0
平成25年
(2013年)
被害件数:4 / 被害人数:5
平成26年
(2014年)
被害件数:5 / 被害人数:6
平成27年
(2015年)
被害件数:0 / 被害人数:0
この欄のみ暫定値

エゾヒグマが人を襲う原因の一番目は人の排除のためです。
不意に人と出会ったり、子グマを守るためだったり、猟師が鉄砲で打ち損なったりした場合などに、人が邪魔になるので襲います。


二番目の原因としては、自立したばかりの若いエゾヒグマの好奇心があげられます。
山菜採りなどのために、山に入ってきた人に気づいた若いクマは、好奇心や苛立ちなどから人を襲うことがあります。


そして三番目に、食糧目的として人を襲うことがあげられます。

参考書籍・参考サイト

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知床で野生のヒグマに出会った
Uploaded by 亀田勝太

伝言版の画像

エゾヒグマの春夏秋冬

「春」冬ごもりが終わります。
ヒグマやツキノワグマなどの冬眠は眠りが浅いことから、冬ごもり(クマ型冬眠)と呼ぶことが一般的です。

個体差はありますが、3月20日~4月中旬には穴を出ます。
なお、子連れの母グマの場合は5月の初めごろになります。

ザゼンソウの画像(出典:ウィキメディア・コモンズ - Wikimedia Commons)
ザゼンソウ
File:Symplocarpus foetidus in Mount Nōgōhaku 2.JPG - Wikimedia Commons
Author:Alpsdake

春のエサとしては、上図のザゼンソウ(サトイモ科)やフキ、セリ科の植物などを食べます。

「夏」
アリやセミ、ザリガニなどの昆虫や甲殻類、植物ではサクラの実やヤマグワなども食べます。

また、6~7月は繁殖期であり、生後1年4ヶ月以上の子グマが親離れをはじめる時期でもあります。

エゾヒグマの子どもの画像(出典:ウィキメディア・コモンズ - Wikimedia Commons)
エゾヒグマの子ども
File:昭和新山熊牧場7 子熊.jpg - Wikimedia Commons
Author:boymeetsapple

「秋」
冬ごもりに備えて、栄養を蓄えていく時期です。

ドングリやクルミ、山ブドウやウド、タラ。地域によっては、遡上するサケやマスなども食べます。

「冬」
11月20日~12月20日ごろまでには冬ごもりに入ります。親離れ前の子グマは母グマと同じ巣に入ります。

妊娠中のメスは1~2月に、巣の中で1~3頭の子どもを出産します。
生まれたときの体長は25~35センチ、体重は300~600グラム。

とても小さくて可愛いのですが・・・。
将来は日本最大の陸上動物になるのですね!

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