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アライグマの動画と解説

ページ公開日:2016年4月3日

アライグマ

分類:哺乳類 / ネコ目 / アライグマ科 / アライグマ属 / アライグマ
分布域:本来は北アメリカ~中央アメリカ(カナダ南部~パナマ)

体長:40センチ - 60センチ
尾長:20センチ - 40センチ
体重:4キロ - 10キロ

食性:雑食
両生類や甲殻類、爬虫類、魚。小型の哺乳類や鳥(主に雛や卵)、昆虫など。
野菜や果物、木の実、穀物なども食べる。

アライグマとレッサーパンダは似ている?

トップ画像はアライグマ、下の画像はレッサーパンダになりますが、ときどき混同されることがあります。

その原因としては、1977年にテレビで放映された人気アニメ「あらいぐまラスカル(公式サイト)」の影響は大きかっただろうと思われます。

ラスカルの顔の模様や薄い茶色の体毛はアライグマというよりも、レッサーパンダに近いように見えます。

ニシレッサーパンダの画像(出典:フリッカー | Flickr - Photo Sharing!)

ニシレッサーパンダ
Title:P9022808 | Flickr - Photo Sharing!
Uploaded by merec0

レッサーパンダは2つの亜種に分類されますが、ラスカルの体毛の色はシセンレッサーパンダよりも薄く、ニシレッサーパンダに近いようには見えますが、アニメという性質上、デフォルメ(誇張)されるのはいたしかたないことだと思います。

アライグマの分類

アライグマはアライグマ科、レッサーパンダはレッサーパンダ科に分類されますが、レッサーパンダをアライグマ科に含める分類提唱もあるぐらいなので、形質的には似ています。

また、アライグマ科とか、レッサーパンダ科とかいうよりも、もうひとつ広い分類で見た場合には、どちらもイタチ上科に分類されます。

イタチ上科の進化系統樹(簡易ver.)の画像(作成:zoomovie.net)

イタチ上科の進化系統樹(簡易ver.)
イラスト:無料イラスト かわいいフリー素材集 | いらすとや
作成:当サイトスタッフ/2015年

上図は「イタチ上科の進化系統樹」のモデルのひとつですが、アライグマとレッサーパンダがかなりの近縁であることがわかります。
イタチ上科の進化系統については諸説あります。

アライグマの生態

アライグマは夜行性で、木登りや泳ぎが得意です。
環境によっては昼間にも活動します。

自然下での巣は、高い木の樹洞(じゅどう)や廃屋の天井裏などにつくられるので、下の動画では、アライグマのお母さんが子どもに木登りの練習をさせています。
樹洞:木にできる洞窟(どうくつ)状の空間のこと。

自然下では水辺近くの森林に生息しており、水の中のカエルやザリガニ、魚などを捕食しますが、アライグマの視力はあまりよくありません。
そのため、前脚を水の中に入れて、触感で獲物を探します。

その姿が手を洗ったり、エサを水で洗ったりしているように見えるだけで、実際にはそのような習慣はないと考えられています。
したがって、「洗い熊」ではないことはもちろん、ましてやクマ科の動物でもありません。

アライグマは環境への適応性が高く、自然分布域(本来の分布域)は北アメリカ~中央アメリカですが、海外移入分布域はドイツやフランスなどのヨーロッパからロシア、バハマ諸島、日本などの広範囲に渡ります。

参考書籍・参考サイト

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Mother Raccoon teaches kit how to climb a tree
Uploaded by Jeffrey Reid

伝言版の画像

日本のアライグマ

アニメ「あらいぐまラスカル(1977年)」の影響もあり、アライグマは人気のペットとして大量輸入され、家庭でも飼われるようになりました。

ただ、アライグマは成長すると、粗暴になる個体が多いので・・・。

「かわいい」とか「ラスカルみたい」とかいうような、軽い動機だけで飼いはじめると、手に負えないほどになります。

ゴミ箱にいるアライグマの画像(出典:ウィキメディア・コモンズ - Wikimedia Commons)
ゴミ箱にいるアライグマ
File:Raccoon getting in trouble.jpg - Wikimedia Commons
Author:Steve

その結果、飼い主からすてられたり、施設から逃げ出したりしたアライグマが、日本で野生化したことにつながっています。

2000年ごろには17都道府県での野生化が確認され、現在では北海道から九州までの全国各地にまで広がっています。

しかも、アライグマのメスは満1歳から出産可能であることや、平均3~4匹を出産すること、日本では天敵がいないことなどを考えると、さらなる拡大が予想されます。

また、日本での摂餌活動は容易であり、農作物や養魚場を荒らしたり、家畜を襲ったりしています。

自然下ではサンショウウオやニホンザリガニ、ニホンイシガメなどの固有種が捕食され、数を減らしています。

クロサンショウウオの画像(撮影場所:京都水族館)
クロサンショウウオ
撮影場所:京都水族館
撮影者:当サイトスタッフ/2015年

もちろん、アライグマの摂餌活動は自然の摂理であり、アライグマ自身には責任のないことです。

日本には勝手な都合で連れて来られて、すてられたにすぎないのですが、アライグマは日本生態学会が定めた「日本の侵略的外来種ワースト100」に指定されています。

この指定は外来種のなかでも、生態系や人間活動への影響が特に大きい種となるので、捕獲されたアライグマは殺処分となるのが通常です。

2010年の全国での捕獲数は、年間約2万5000匹にも達しています。
アライグマに限ったことではないのですが、安易な動機での飼育はしないでほしいと、切に願います。

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