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クズリの動画と解説

ページ公開日:2016年4月3日

クズリ

分類:哺乳類 / ネコ目 / イタチ科 / クズリ属 / クズリ

クズリはアメリカクズリユーラシアクズリの2つの亜種に分類されます。

アメリカクズリ:カナダ~アメリカ合衆国北部。
ユーラシアクズリ:ヨーロッパ北部~ロシア、中国北部など。

分布域:上記の地域の森林地帯やツンドラに分布。
食性:雑食(哺乳類や鳥の卵、死肉、果物など)

体長:65センチ - 105センチ
尾長:17センチ - 26センチ
体重:8キロ - 14キロ

このページでは、主にアメリカクズリについて書いています。

クズリの生態

トップ画像を一見すると、ヒグマのような大型のクマ科動物にも見えますが、周囲の草花と比べてみると、意外に小さいことにお気づきになるかと思います。
クズリの体長は65~105センチ、中型犬ほどの大きさしかありません。

分布域の重なるヒグマやアメリカクロクマ、オオカミ、ピューマなどから見れば、手頃な獲物のようなサイズですが、実際には逆に撃退することもあるほどです。

下の動画は、アメリカクロクマがクズリのテリトリーの侵入するところからはじまりますが、先に攻撃を仕掛け、撃退させているのはクズリです。
そのような激しい気性と攻撃力をもつことから、クズリは「小さな悪魔」とも呼ばれます。

クズリの学名は、丸のみを意味するGulo gulo(Linnaeus, 1758)。
その学名どおり、獲物を際限なく食べ続け、食べ残しは土の中や木の枝などに隠し、改めて食べつくします。

たとえば、シカの最大種であるヘラジカは体長2~3メートル。体重は200~800キロにも達し、クズリの体重10キロ前後からみれば何十倍にもなる巨大さですが、そのヘラジカさえ獲物にすることがあり、すべて食べつくします。

通常、野生動物はケガを恐れ、無謀な相手との争いを避けます。
たとえば、俊足のチーターが獲物を仕留めたところにライオンが現れれば、チーターは獲物を置いて撤退します。
俊足を生みだす脚が傷つけば、狩りをすることができなくなり、死んでしまうからです。


ところが、クズリには「撤退」という言葉がありません。死ぬまで戦い続けます。
その激しい気性がヒグマやアメリカクロクマ、オオカミやピューマなどを、逆に撃退させることにつながります。

クズリは鋭い犬歯と強力な顎をもっています。
冬期の自然下では、隠しておいた食べ残しのエサは凍ってしまいますが、かちかちに凍った肉や骨をかみ砕いて食べつくすほどの破壊力をもっています。

泳ぎや木登りも得意で、ヘラジカを襲う際には、樹上から飛び降りて首のあたりをかみつくという奇襲攻撃をしかけます。
また、太くて短い四肢には鋭い爪があり、雪上でも時速40キロで走れるほどの機敏さも併せもっています。

参考書籍・参考サイト

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Wolverine Vs Black Bear
Uploaded by TheWildChannel

伝言版の画像

日本のクズリ!

当然ながら、日本にクズリは分布していませんが、近縁な動物ならいます。
下の画像のホンドテン(別名:ニホンテン)です。

ホンドテンの画像(出典:フリッカー | Flickr - Photo Sharing!)
ホンドテン
Title:ホンドテン@井の頭自然文化園 | Flickr - Photo Sharing!
Uploaded by makitani

ホンドテンもイタチ科に分類され、下図のような類縁関係になります。
下図は本来、「イタチ上科の進化系統樹(簡易ver.)」になります。

「この可愛らしいホンドテンが、小さな悪魔のクズリと近縁?」と思われるでしょうが・・・。

クズリの進化系統樹(簡易ver.)の画像(作成:zoomovie.net)
クズリの進化系統樹(簡易ver.)
動物のイラスト:いらすとや
作成:当サイトスタッフ/2015年

テンとクズリに分岐したのは約1100万年前で、ニホンテンとアメリカテンに分岐したのは、約400万年前だと推定されています。

「地上性のクズリが木登り上手なのは、半樹上性のテンと近縁だからなのか?」と思ったりします。

「逆に、半樹上性のホンドテンが、雪上を猛スピードで走ることができるのは、地上性のクズリと近縁だからなのか?」とも思ったりしますが・・・。

イタチ上科の進化については諸説あります。

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